2014年05月08日

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「トーコ、最近道ばたで猫とペンギンが漫才やってるんだけど、あれって退治したほうがいいの?」

「座敷童みたいなものだ。放っておけ」

「そりゃ悪さするようには見えないけどさ。なんか気になるなーって」

「別に何もしやしないさ。人間社会に溶け込んでるはずだ。人間モードのときもあるはずだぞ」

「え? 何、あいつら化けれるの?」

「化けれる。というか私がそういう道具を渡した。何かと不便かと思ってな」

「なんでそんなこと?」

「土地神、というほど高尚なやつらではないが、あれも大切なこの町の住人だ。そう構ってやるな」

「ふーん」

「……」

「ところでさ」

「なんだ?」

「今って、何月何日?」


「カレンダーを見ろ。五月八日だ」

「西暦は?」

「二〇一三年」

「……時間止まってんじゃん」

「いきなりメタな話を挟んできたな」

「いいんだよ。ここはめったにないメタフィクショナル空間なんだよ。なんでもありなの。で、どうすんのさ」

「どうするも何も。何もしてないのだから、時間(はなし)が進むはずがないだろう」

「あたしらの話って、いつ再起動すんの? このままじゃこのブログのタイトル変わっちゃうよ?」

「さあ? 来月ごろじゃないか」

「それほんとだろうね?」

「たぶん」

「たぶんて」

「このまま立ち消えてしまうやも知れないからな。まあせいぜいあの猫と鳥にがんばってもらおうじゃないか」

「他人任せかよ」

「君こそ、任せる気満々のくせに。猫とキャラが被っているから、慌ててアイコンを変えたんだろう」

「うっさいな。こっちのほうがわかりやすいからいいだろ」

「この調子では、他の住人の状態も怪しいものだ。何人が去年のままかな」

「おいおい、そんなんでほんとにやんのかよ……」

「金を取ってるわけでなし、そもそも読者だっていないのだ。気楽に行こう」

「志、低っ」

in_450thearth at 18:14│Comments(0)横尾劇場 

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